スギ林から飛散する大量のスギ花粉のイラスト
スギ花粉症は日本に多い
花粉症イラスト素材集のページに収録したスギ花粉のイラストです。
春先のスギ林の上空を、大量のスギ花粉が一斉に飛散しています。
花粉症の方は、こんなイラストを見ているだけでも鼻がムズムズし出すかもしれません。
一般には春は喜ばしい季節ですが、 花粉症の方にとってはつらい季節の始まりでもあります。
スギ花粉症は、医学用語で 「Pollinosis of cedar」 と言うそうです。
「 Pollinosis (ポリノシス)」は花粉症。
「 cedar(シーダー)」はスギです。
劇症的なスギ花粉症は、日本特有のものらしいです。
スギの少ない欧米では、スギの花粉が原因となる花粉症は稀であるということです。
アメリカで多い花粉症は、ブタクサの花粉による花粉症らしいです。
スギの花粉だけがスギ花粉症の原因ではない
日本の山に、いかにスギが多いかということなのでしょう。
上のイラストのような杉林は、日本の山間部のいたるところで見かけることができます。
1960年頃に日本各地で行われた大規模スギ植林事業が、日本におけるスギ花粉症患者増加の要因になっていると言われています。
しかし、スギの花粉だけがスギ花粉症の原因であるのかどうかは不明です。
1960年以前にも、日本には杉林が存在しました。
古い神社へ行けば、「百年杉」と呼ばれているスギの大樹をよく見かけます。
杉は、他の樹種よりも「空気浄化能力 」に優れているとも言われています。
そんなスギだけを悪者にしたら、神社の「百年杉」に祟られますぜ。
大気の汚染が、スギの花粉を花粉症の原因物質化しているのではという説もあります。
大気汚染が進めば進むほどスギ花粉症患者が増加するということです。
私には、こっちのほうが説得力があるように感じられますが、詳細は不明です。
花粉症の原因のいろいろな花粉
花粉症の原因物質は、スギ花粉の他にもたくさんあります。
カヤなどのイネ科の植物。
ブタクサやヨモギなどのキク科の植物。
そんななかで、スギ花粉が原因のひとつである花粉症が日本で最も多いのです。
推定2000万人が患っていると言われ、スギ花粉症は国民病であるとも言われています。
社会に及ぼしている悪影響は多大です。
えてして、花粉症患者が悪影響散布者のように思われがちですが、それは本末転倒。
花粉症患者が、花粉症で苦しみ、社会的な偏見や差別で苦しむのでは、その被害は二重のものとなり甚大です。
避粉地
被害が蔓延し、その原因がある程度はわかっているようですが、スギ花粉症の根治は困難なようです。
当然ですが、スギの生えていないところでは、スギ花粉症は発生していません。
たとえばスギの木が一本もない離島では、スギ花粉による花粉症患者はいないと言われています。
そういう離島は、避暑地ならぬ「避粉地」と呼ばれているそうです。
長崎県の西北に位置する離島「 的山大島 (あづちおおしま)」がそのひとつです。
スギの木はありますが、極めて少ないのです。
それに空気がきれい。
「 的山大島 」は平戸島からフェリーでやく40分の距離にあります。
長崎県の平戸市商工会のホームページでは、「 大島村はスギ花粉の飛散量が極めて少なく本土からの飛来もほとんどありません。休日は花粉症を忘れ、ゆっくりとリフレッシュできます。 」と宣伝しています。
有効な花粉症対策グッズの出現を待つ
「避粉地効果」は魅力的ですが、しょせんいっときの効果です。
うちにもどれば元の木阿弥。
やはりスギ花粉症患者が、その苦しみから解かれるには症状の根治がいちばんです。
そんなスギ花粉症患者にとって、上のイラストは驚異の的。
上のイラストを見たら、少しでも症状をやわらげようと、花粉症対策グッズを買い求めるかもしれません。
顔の前に「 的山大島環境」 をつくれるような、花粉症対策グッズができることを願っております。