大雪による家屋崩壊のイラスト
雪国の高齢化
防災イラスト素材集ページの「大雪による家屋崩壊のイラスト」をご紹介します。
東北地方や北海道では豪雪のために、家屋崩壊や交通渋滞、屋根の雪下ろしの際の死亡事故などが増えています。
雪の積もらない地域では想像しがたいことでしょうが、実際に上のイラストのように雪の重みで木造家屋はつぶれます。
屋根の雪下ろし作業中の死亡事故が増えているのは、雪国で暮らす人達の高齢化が進んでいるからです。
雪の積もった屋根にあがって雪をおろす作業は、重労働で危険をともないます。
体力の衰えた高齢者の場合、とくに危険度は高まります。
かといって、大量に積もった屋根の雪をそのままにしておくと家がつぶれる危険度が高まります。
雪国の高齢者は、危険にさらされて生きているのです。
屋根の積雪深1メートルで崩壊
上のイラストは、毎日の大量の降雪で屋根の上に積もった雪の重量が増大し、それに耐えきれなくなった家屋が崩壊してしまったというものです。
家の隣に駐車してある青い乗用車も、大雪のため身動きが出来ずに壊れかけています。
雪の質(乾いているか水分が多いか)にもよりますが、平均的な雪の重量は1立方平方メートルあたり100キログラムあるそうです。
100平方メートルの広さの屋根の上に1メートルの高さの積雪があると、屋根にかかる重さは10トンになります。
これが積雪1.5メートルだと15トン。
積雪深が1メートルに達した屋根は、雪おろしをしないと、古い木造家屋は上のイラストのように崩壊する可能性が大きいでしょう。
家の崩壊を防ぐための、雪下ろし作業での死亡事故を防止
屋根の雪下ろしの際の死亡事故は、雪下ろしの最中に転落したり、雪と一緒になだれ落ちて雪に埋まったりして大事に至る場合が多いです。
雪国の人は雪の扱いに慣れているものですが、予想をはるかに越える大雪に襲われると、慣れているという自信過剰が死亡事故につながることがあります。
屋根の雪下ろしによる事故を防ぐためによく言われているのは下記の留意点です。
- 屋根の上では命綱をつける。
- 降雪のある屋根の軒下に入らない。
- 屋根の雪下ろしは単独で行わない。
危険急迫イラスト
(1)の場合は、ロープの扱いに慣れていないと、ロープ自体が作業者の身体を圧迫する凶器になりかねませんので注意が必要です。
大規模地震による家屋崩壊は防ぐのが困難ですが、積雪による家屋崩壊は防ぐことができます。
大量に雪が積もる前に、屋根の雪をおろしてしまえば良いのですが、高齢者には難しいことです。
危険警告イラストが、「危険急迫イラスト」化しているのが現状です。
防災イラストは、「高齢者の事故予防イラスト」としてレイアウトし直さなければならない時代になっているのかもしれません。