柔和な表情のお地蔵様のイラスト

2019年1月28日

地蔵様
お地蔵様

石のお地蔵さん

村はずれに立っている石のお地蔵様のイラストです。
キャラクターイラスト素材のページにアップしました。

なんと柔和なお顔でしょう。
大柄の立派な仏像は、地蔵菩薩と呼ばれているそうです。
田舎の集落のはずれで見かける、石で出来た小さなものは「石のお地蔵さん」と親しみを込めて村人から呼ばれています。
「子供の守り神」として信仰され、子ども向けのお菓子などが供えられているのを、よく見かけます。

信仰はともかくとしても、お地蔵様は、周辺の空気を穏やかなものにする力を持っています。
そこにお地蔵様がいれば、人の心に安心感が湧きます。
その柔和で自然な存在感が、人々の気持ちを優しいものにします。

道祖神信仰との習合

日本には古くから道祖神信仰がありました。
道祖神とは、路傍の神様で、おもに村の境界に安置されて村の守り神として信仰されています。
この道祖神には、決まった形がありません。
地蔵信仰は、浄土信仰が普及した平安時代以降に盛んになったと言われています。
古くから日本にある道祖神信仰と中国から伝来した地蔵信仰が習合した姿が、村のはずれに立っているお地蔵様であるとされています。

村のはずれのお地蔵様は、日本人のアイデアです。
異国から伝来した信仰を、自分たちに優しい存在としてアレンジしたのです。
自分たちが信仰しやすいように、先祖伝来の信仰とミックスしたのです。

六道輪廻で苦しむ人々を救う

お地蔵さんに手を合わせる行為は、優しい心の働きを促します。
祈る人固有の幸福感が小さく芽吹くのです。
固有の幸福感を大きく育てるには、その人の働きが必要です。
その働く様を、お地蔵様は静かに見ているのでしょう。

お釈迦様亡き後「六道輪廻」で苦しむ人々を救うためにこの世にあらわれたと言われている地蔵菩薩。
その優しいまなざしで、「六道」の世界を見守っているのでしょう。
ちなみに「六道」とは、 「天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道 」のことで、すべての生き物はこの「六道」を転生するという信仰があります。
上のイラストの素朴なお地蔵様も、この「六道」の世界を見守りながら手を合わせて祈っているという姿です。
そういうことを念頭におきながらお地蔵様のイラストを描きました。

日本の自然との一体感

日本人は無宗教で信仰心が薄いと、欧米のキリスト教圏やアジアの仏教圏の人々から思われているようです。
儀礼的に既存宗教に接していますが、日本人の生き方においては、古くから伝わっている民間信仰の影響のほうが大きいかもしれません。
それは信仰というよりも、暮らしのなかに溶け込んだ考え方であるように思います。
お地蔵様に手を合わせて、謙虚で素直な気持ちに至る。
そういう気持ちを大切だと考える信仰。
その信仰は、格式を重んじる既存の「社殿宗教」よりも、日本の自然と一体感のある石のお地蔵さんのほうが似合っていると思います。

無言のお地蔵様

無言で人に語りかけるところが、お地蔵様のお地蔵様たる由縁。
村はずれという場所は、のんびりしていて、のどかで、そしてそれはどこかへ繋がっている空間です。
こちらからあちらへという場所で、のんびりと佇んで、訪れる者に無言で何かを語りかける石のお地蔵様。
お地蔵様は無言ですが、訪れる人を雄弁にさせます。
無言なお地蔵様にたいして、人はじっくりと語りかけ、その返答を自分の心の中に探し求めます。
自身の心を雄弁にさせます。
お地蔵様に親近感を抱くのは、かがむと同じ目線のお地蔵様にたいして、話しかけやすいからではないでしょうか。